ハワイ&アメリカ体験記 『思い出のハワイ』
日本帰国へ向けての準備/Vol.36
12月に入り、キャンパスは急に静かになった。
それというのも湾岸戦争が始まり、軍隊に所属していた学生の方は皆さん戦地へ。
私も見送りをしたが日本では絶対に見られない光景に、なんとも複雑な気持ちになった。日本ではまずあり得ない事だから・・・。
でも、アメリカの軍人さん達は、どこかで戦争が起こればすぐに戦地へ行くのだ。
心から 『戦争がない世の中になって欲しい』 『世界平和』 が来る事を祈った。
雪は益々深くなり、静かな雪の降る音が響いているキャンパス、この光景を見るのも後少しだと思うと、なんとなくブルーになってしまう・・・。
日本へ帰るべきかさんざん迷ったけど、金銭的にも自分の力でこのまま学ぶのは不可能だし、仕事は出来ないし、やはり一度帰国する事に決めた。日本へ帰国するためにチケットの手配を始めたが、なんとメイン→日本の片道チケットで$2700!!!
高い~!!これでは日本へ帰る事も不可能だし、どうしたらいいのか真剣に悩んだ。
何か方法はないか、色々と考え、旅行会社にしつこく安く日本へ帰る手段はないか聞いてみたけが、なかなか良い回答がなく、だんだん焦ってきた。NYにある旅行会社を思いだした。そこは以前その社長にハンティングをされた事があり、少しの間そこのリサーチ担当として、お仕事をさせて頂いたので、なんとかなるかも??と思い、思い切って電話してみた。社長は日本に戻っていたが、事情を話して帰国の方法をいくつか教えて貰った。
その中で 私が撰んだのは、“ヨーロッパ経由日本”であれば、なんと$1200で買える。
これは安い!それも考えようによってはヨーロッパを旅出来るし良いかも?と単純な私は即購入。そこでいつもの私の放浪癖が出始めた・・・それは、どうせヨーロッパに行くのであれば、少しヨーロッパを旅しながら次のビジネスにつながる物を見つけられれば良いかも?と金銭的にも余裕はないが、ここでまっすぐ日本へ帰るのももったいない!と貧乏性の私は、なんでも出来る事は結びつけてしまうので、今回もそれと同じ考え方をした。日本の家族へ半年ぶり連絡をに入れると、戦争が始まっているのに、なにも危ないといわれているヨーロッパにわざわざ行く必要があるのか、とひどく反対された。これは話しても無駄だなぁ~と思い、「では、日本へ帰る間近に電話する」と言って切ってしまった。
ここまで来たらやれる事はやってから帰りたいし、誰にも止める事は出来ないぞ~と思い、一人旅を決意。でも、何もヨーロッパに関しては知識がないので、ブックストアーに行き、ヨーロッパのガイドブックを購入。いきなりお上りさんになりそうだけど、英語で書かれているガイドブックを必死になんとか読んで、どこへ行くかプランを立て始めた。日本までが$1200ドルで、ユーレイパス(何度でも乗れる鉄道の周遊券)が$250これは、お願いして学割にしてもらった。
トータル$1450でメイン→ヨーロッパ→東京までの帰路を確保♪
同じドームのショーンにヨーロッパへ行く事を話すと、絶対行っては行けない国など、危険な所を詳しく教えてくれた。最初は革ジャン買いたいからここ行きたいとか言うと、革ジャンと命とどっちを取るのか!と真剣に怒られた・・・。となりのドームにいる、数少ない日本人のユカちゃんも同じ時期にヨーロッパへ行くと行くと言う話をしていて、途中まで一緒に行く事になった・・・が少し心配は、ユカちゃんは、あまり英語が話せない。私も人の事を言えないけど、メインに来てから、ほとんど日本人と接触していなかったので、お陰様でヒアリングは問題ないし、話すのもまぁまぁ大丈夫だと思う。けど、と言う事はヨーロッパで何カ国語も話す事になるから、やはり基本は英語かなぁ~~と思うとちょっと不安。彼女はバリバリの関西弁で日本語を話すから、もう少し英語を話して欲しい~とお願いした。
二人で色々とプランを立て始める。彼女はヨーロッパからまたメインへ戻るので、お互いに行きたい国を出し合って、別行動するところと一緒に行動するところを書き出してプランを立てた。
フランス出身のフランシスにアドバイスをもらったり、ジョンにアドバイスをもらったりと、どんどんプランは広がっていく。どんな旅になるのだろう。